本記事では、WordPressを初心者の方が導入する際に、つまずきがちなポイントを取り上げていきます。導入前に知っておけば、途中で「想像と違った…」とホームページ作成がとん挫することもありません。 筆者は、初心者の方でも使えるホームページ作成サービスを提供しているため、初心者の方がどこで壁にあたるのか、熟知しています。 この記事を読めば、ネットに不慣れでも、安心してWordPressを利用できるようになります。

WordPressとは?

WordPress

WordPressとは?WordPressが人気のある理由無料で使えるSEOに有利ネットを調べればすぐ使い方が分かるテンプレートが豊富プラグインの追加で、欲しい機能をどんどん追加できるカスタマイズが自由にできる更新が楽初心者が、WordPressでつまずきやすい点と解決策1.自分で用意しなければいけないものが多い2.カスタマイズは簡単ではない3.セキュリティには、常に注意を払う必要がある4.サポート面があまり充実していないWordPressでゼロから自分で作成するか、一部だけ制作会社に任せるかWordPressが向いているのは、ある程度専門知識がある人 or 「学習コスト」を払える人制作会社が向いているのは、多少費用がかかっても、時間と手間を省きたい人まとめ

WordPressは、日本でも世界でもシェアNo.1という、圧倒的なシェア率を誇るCMSです。無料で使うことができ、世界でも大変多くの人が利用しています。 WordPressを使えば、HTMLやCSSの専門知識がなくても、ホームページの作成・更新が簡単に行えます。また初心者だけでなく、プロの満足度が高いのもWordPressの特長です。 プロでも十分なほどの拡張性と自由度を兼ね備えているため、多くの企業コーポレートサイトなどもWordPressで作成されています。 このように人気の高いWordPressですが、プロが利用できるほどカスタマイズ性に優れているため、自由にカスタマイズするのは、専門知識のない全くのネット初心者にとっては、なかなか難しいのも事実です。 自由に使いこなすには、時間をかけてWordPressを学ぶ必要があります。使いこなすにはある程度の知識が必要なのに、なぜWordPressは、初心者の方にも広く利用されているのでしょうか。 まずはその人気の理由から探っていきましょう。

WordPressが人気のある理由

WordPressが人気のある理由は、以下の点が挙げられます。

無料で使えるSEOに有利ネットを調べればすぐ使い方が分かるテンプレートが豊富プラグインの追加で、欲しい機能をどんどん追加できるカスタマイズが自由にできる更新が楽

次から、これらの点について詳しくご紹介していきます。

無料で使える

WordPressは、個人・商用に係らず、無料で使えるシステムです。いくつダウンロードしても、利用料はとられることがなく、何個でもホームページを無料で作成できます。 無料のホームページ作成サービスでは、独自ドメインを設定すると有料になるものがたくさんありますが、WordPressは独自ドメインさえ用意しておけば、設定自体は無料です。 WordPressのホームページを作成するときにかかる費用は、サーバー代とドメイン代くらいと考えておけば良いでしょう。この2つだけは、ブラウザにホームページを表示させるために必要なので、WordPressとは別に自分で用意する必要があります。

SEOに有利

WordPressは、はじめからSEOを意識して作られており、Googleが推奨する、SEOに適した構造でホームページが仕上がるようになっています。そのため、WordPressを使ってホームページを作成することは、SEO上、有利になるのです。 これに関しては、Googleの検索エンジン担当のマット・カッツ氏も、『WordCamp San Francisco 2009』で明言しています。 また簡単に記事コンテンツを追加できるのも、SEOに有利なポイントです。更新に手間をかけなくて良い分、SEOで上位表示されやすい質の高いコンテンツ作りに集中できます。 さらに、SEO対策を強化するためのプラグインが豊富にあるのも、SEOに有利な理由の1つです。 たとえば表示スピードの高速化、XMLサイトマップの自動生成、モバイルフレンドリー対応、SNSシェアボタンの設置、記事ごとにメタタグを記載できるプラグインなどがあります。 プラグインはいくつでも無料でインストールできるので、SEOに有利なプラグインをきちんと使っていくと良いでしょう。

ネットを調べればすぐ使い方が分かる

WordPressを使ってホームページを作成する人が多いため、WordPressに関連する情報はたくさんネット上に公開されています。WordPressが公式のサポートが充実していなくても、つまずいたことはネットで調べれば、解決方法を書いた記事がほぼ確実に見つかります。 たとえば、「WordPress 独自ドメイン設定」と検索をかけると、検索結果の1ページ目に解決方法の記事がずらりと並んでいるのが分かるでしょう。 このようにわざわざ参考書を買ったり、セミナーに行ったりしなくても、ネットで操作方法や問題点を調べられるのは、利用者が多いWordPressならではの強みです。

テンプレートが豊富

WordPressには、無料・有料ともに、ホームページデザインのテンプレートが豊富にあります。かなりの数があるため、クオリティの高いデザインを無料で実現することも可能です。 ただし無料のテンプレートは、海外クリエイターが作成したものが多く、サンプルのホームページは英語表記のものがほとんどです。英語表記を日本語表記に変えると、ガラリとテンプレートのイメージは変わってしまうので、その点は注意しておきましょう。 また、サンプルで用意されているホームページは、多くの場合、カスタマイズされています。ご自身で用意したWoraPressの環境に移すと、サンプルと同じホームページにならない場合が多いので、注意が必要です。 そうした場合にはカスタマイズが必要になってくるので、初心者の方が利用するのは、なかなかハードルが高いかもれません。 細部にこだわりたい場合、より見栄えのするデザインにしたい場合には、有料のテンプレートの購入を検討されるのがおすすめです。無料版に比べると、デザインにかかる時間を大幅に短縮できます。 有料でも数千円~2万円ほどで購入できるテンプレートが多く、有料版を使っても、制作会社に頼むより安価に作成できるのが魅力です。

プラグインの追加で、欲しい機能をどんどん追加できる

WordPressの魅力の1つに、プラグインの豊富さがあります。プラグインは、ホームページの機能を拡張するためのプログラムです。 ホームページにフォームやパンくずの設置、動画の埋め込み、ショッピングカードの組み込みなどの機能を持たせるには、通常プログラミングをしなくてはいけません。 しかしこのプラグインを追加すれば、プログラミング不要で、欲しい機能をどんどんホームページに追加することができます。

カスタマイズが自由にできる

WordPressは、カスタマイズが自由にできます。プログラミングのスキルさえあれば、機能もデザインも構成も、自由自在にカスタマイズが可能です。 プロに人気があるのも、こういったカスタマイズの自由度の高さがあるからでしょう。「デザインにこだわりたい」「ホームページを作り込みたい」という方に、WordPressはとても魅力的なシステムです。

更新が楽

WordPressは、ブラウザ上でページ管理ができます。通常のホームページは、ページを作成した後FTPアップロードが必要になりますが、そういった手間は発生しません。 ボタン1つで公開できるので、新規ページ追加やページの編集・更新が、HTMLページを制作するときよりもずっと楽にできます。 また一度構築してしまえば、HTMLやCSSの知識がなくても、ブログ感覚でページの作成・更新が手軽にできます。 以上、Wordpressの人気の秘密を7つ見てきました。 ざっと見てもこれだけ便利なシステムなので、使いこなしていきたいところです。しかし、専門知識ゼロの状態では自由自在に使いこなすことはできません。 そこで次に、WordPressでホームページを作成する際に、初心者がつまずきやすいポイントと、その解決策をまとめました。つまずきポイントと上手く付き合って、WordPressを使いこなしていきましょう。

初心者が、WordPressでつまずきやすい点と解決策

WordPressは使いこなせたら魅力的なシステムですが、ネットに不慣れな方やホームページ初心者の方は、どうしてもつまずきがちです。 大きく分けて以下の4つが挙げられます。  1.自分で用意しなければいけないものが多い  2.カスタマイズが簡単ではない  3.セキュリティには、常に注意を払う必要がある  4.サポート面があまり充実していない では早速、上記4つについて、細かく見ていきましょう。ポイントさえ押さえておけば、安心してWordPressを使えるようになります。

1.自分で用意しなければいけないものが多い

サーバー・ドメインの用意

WordPressを使うには、「レンタルサーバー」と「独自ドメイン」の2つが必須です。この2つをWordPressとは別に用意する必要があります。 WordPressの利用自体は無料ですが、レンタルサーバーや独自ドメインには、それぞれ利用料がかかってくるのが普通です。レンタル―バー・独自ドメインの用意は、手間はかかるものの、それほど難しいことはありません。 まずPHP・MySQLが使用できるレンタルサーバーを用意しましょう。サーバーは様々な種類があり、価格もピンキリですが、「エックスサーバー」や「ロリポップ」、「さくら」辺りを用意しておけば問題ありません。 独自ドメインも有名な「ムームードメイン」や「お名前.com」などで取得すると良いでしょう。

WordPressをインストールする

WordPressでホームページを作成するには、システムをサーバーにインストールして利用する必要があります。 具体的なやり方としては、データベースを設定して、FTPでアップロードすれば完了なので、それほど難しくはありません。 しかし初心者の方にとっては、このインストール自体、大変なことに思えます。 WordPressをより簡単にインストール・設定できる仕組みが用意されているレンタルサーバーもあるので、それを利用してインストールを完了させると比較的簡単に行えます。

ホームページを常時SSL化する(URLをhttpsに)

ホームページは、一刻も早く常時SSLに対応させるのがおすすめです。 なぜなら、検索エンジンのトップシェアを誇るGoogleが、「Chrome68」より、URLが「http」で始まるホームページには「安全でない」との警告ラベルをアドレスバーに表示することを発表したからです。 また、Googleは何かと「http」よりもSSL化に対応済みの「https」で始まるホームページを検索順位で優遇する傾向があります。つまりSSL化をしていないと、SEO上、不利になる可能性があるということです。 常時SSL化して「https」で始まるホームページをGoogelが推奨している今、ホームページの常時SSL化は必須と言えます。SEOに有利と言われているWordPressで作成したホームページも、例外ではありません。 まずはSSLサーバー証明書の購入から始めましょう。常時SSL化の設定自体は、プラグインを利用すれば、ボタンのクリック一つで簡単に行えます。プラグインは複数あるので、ご自身が利用しやすいものを選定しましょう

2.カスタマイズは簡単ではない

必要なプラグインをインストール&設定する

ただし、プラグインの中には、細かく設定しないと動かないものがあるのも事実です。日本語非対応のものが多くあったり、複数のプラグインを入れると、組み合わせによってはプラグインが動かなくなってしまいます。 最も注意が必要なのは、ウィルスの感染です。非公式のプラグインを安易にインストールしてしまうと、ウィルスに感染する恐れが高まります。

カスタマイズには、WordPress特有のPHPの知識が必要

WordPressはPHPという言語を使用して作られています。そのため、WordPressをカスタマイズするには、HTMLやCSSだけでなく、PHPなどの専門知識・スキルが必要です。 WordPressの中だけで使用できる特有のPHPプログラムを「テーマ関数」と言いますが、この関数を知らないと、カスタマイズは十分にできません。 また、設定画面で間違った状態で更新してしまうと、最悪ホームページが表示されなくなるといった事態も起こりえます。専門知識を持っていない初心者の方にとって、WordPressのカスタマイズは、非常に難しいことです。 構築済みのWordPressは初心者でも簡単に扱えますし、更新も楽に行えますが、構築の部分から初心者が行うのはあまり現実的ではありません。ある程度、知識を持った人に、構築・設定の部分は任せた方が安心です。 知識・スキルは一朝一夕に身につくものではなく、それなりの費用と時間がかかります。 最小限の手間で、あまり時間をかけずにホームページを作りたい場合は、カスタマイズをしない方向で考えた方が無難です。 カスタマイズしなくても納得できるデザイン、十分な機能が揃っている有料のテンプレートを探して利用するのが良いでしょう。

3.セキュリティには、常に注意を払う必要がある

セキュリティが弱く、ハッキングの恐れも

WordPressは、世界でもトップシェアを誇るシステムです。 誰もが知っているシステムのため、常に世界中のクラッカー(コンピューターネットワークへの不正侵入、破壊・改ざんなどを行う、悪意あるハッキング〔=クラッキング〕を行う者のこと)から標的にされやすい一面があります。 常にセキュリティ関連のアップデートはされているものの、十分ではないのが現状です。暗号やパスワードを解読、解析するプルートフォースアタックの脅威を受けやすく、ログインをこじ開けられやすい傾向にあります。 もちろん通常のホームページでもそういったリスクはありますが、WordPressは世界トップシェアのCMSのため、どうしてもそのリスクは他ホームページよりも大きくなります。

システムのバージョンアップはこまめに行う必要がある

WordPressのシステムとプラグインは、日々開発が進められているので、バージョンアップも頻繁です。 常に最新のものを使うには、こまめにバージョンアップの更新を行う必要があります。更新自体は簡単で、管理画面に「更新してください」と出てきたら、クリックするだけ済みます。 しかし、気を付けけないといけないのは、WordPressだけではなく、プラグインも一緒にバージョンアップすることです。 なぜなら、WordPressとプラグインには互換性があるから。どちらか片方だけバージョンアップすると、プラグインが動かなくなることがあります。 WordPressとプラグイン、両方同時にバージョンアップの更新ができるのがベストです。ただ、開発が止まってしまうプラグインも中にはあります。WordPressのバージョンアップに対応しないプラグインは、当然バージョンアップができず、どんどん古くなり、しまいには動かなくなるケースも。 かと言って、プラグインが使えなくなるのは困るとWordPress側を更新しないでいると、どうしてもクラッカーの標的になりやすいです。

4.サポート面があまり充実していない

電話のサポートがない

WordPressには、電話のサポートがありません。利用者が質問できるフォーラムなどは用意されていますが、分からないことはすべて自分で調べる必要があります。 フォーラム以外にもWordPressなら、ネットで調べればたいていの解決法が出てくるので、その点は便利です。 しかし、ネットの情報が抱えている問題に、完全にマッチするとは限りません。初心者の方がフォーラムやネットで適した解答を見つけるのは至難の業です。 また、何が分からないのか分からないといった状態にも陥りやすく、そもそもどう検索すれば問題を解決できるのか見当がつかないといったケースもあります。 やはり電話で相談・質問し、自分の状況にぴったり合った解決策を聞ける方が安心です。そのために、WordPressを使っている制作会社にWordPressの初期設定・構築を頼むのは一つの手ではあります。 有料でWordPressのサポートを請け負ってくれるところもあるので、そういったところを利用しても良いでしょう。

WordPressでゼロから自分で作成するか、一部だけ制作会社に任せるか

これまで見てきたようにWordPressは、とても魅力的なシステムですが、初心者の方が使うには難しい面もあります。 ご自身で構築・設定からすべて行うか、大変な部分は外部に任せるか、どちらの費用対効果が良いかはご自身の状況・判断次第です。

WordPressが向いているのは、ある程度専門知識がある人 or 「学習コスト」を払える人

WordPressはカスタマイズも自由にでき、理想のホームページを実現できる、とても良いシステムです。ホームページ制作費用も、レンタルサーバー代とドメイン代だけで済むので、使いこなすことさえできれば、とても安価にホームページを作成できます。 ただ、WordPressは、簡単にホームページを編集・更新できると言っても、全くの初心者が取り組んだ場合、上のような点でつまずくケースは非常に多いです。 もし専門知識がない場合は、勉強する必要があります。ある程度の学習コストを払う覚悟をした方が良いでしょう。

制作会社が向いているのは、多少費用がかかっても、時間と手間を省きたい人

WordPressでホームページを作るときに、最初の導入・構築の部分だけは制作会社に頼むケースも多いです。 これまでご紹介したつまずきポイントは、時間をかけて知識を身に着けていけば、決して解決できないことではありません。しかし、どうしても手間や時間がかかる部分なので、最初の導入・構築部分は、プロに任せた方が楽です。 費用対効果を考えると、プロにお金を払って制作した方が、学習コストを払うよりも安上がりになる可能性は十分にあります。時間を有効活用したいなら、制作会社に一部任せる方がおすすめです。 ただし、制作会社が専門知識と技術を使って構築すると、更新できるのは「サイトの一部のブログ部分だけ」ということもあり得ます。 ブログ部分しか更新できないのでは、わざわざホームページにする意味があまりなくなってしまいます。制作会社に頼む際には、すべて更新できるように構築してもらいましょう。(参考:ホームページ作成で最初に考えるべき3つのポイントと作成方法の選び方)

まとめ

いかがだったでしょうか。 WordPressは、無料でホームページが作成できる良いシステムです。 しかし全くの初心者が最初から簡単に使いこなせるかと言ったら、そういうわけではありません。確かに一度導入・構築してしまえば、記事を投稿するのは簡単ですが、それまでの準備がちょっと大変です。 WordPressの設定・構築の部分もゼロから自分で行うか、その部分は制作会社やホームページ作成サービスなどに任せるかは、よく検討してみてください。

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