そんなお悩みをお持ちの店舗事業者の方も多いのではないでしょうか。 本記事では実際の成功事例をヒントに、Web広告を用いた店舗集客の方法について探っていきます。 また成功するためのコツや注意点もあわせて解説します。 Web広告の運用代行を10年間にわたり取り組んできた筆者が、その経験から得た学びをあますことなくご紹介致します。 Web広告を用いた店舗集客施策の全体像と実施方法

Web広告を活用した店舗集客の事例

ここからは、実際に筆者が実施した、Web広告での店舗集客の事例を4つご紹介します。

Web広告を活用した店舗集客の事例事例1:クーポンをFacebook広告で配信した焼肉店事例2:新規店舗OPENにあわせてリスティング広告でWebサイト経由で集客事例3:Instagram広告を活用して目標CPAの23%まで抑制したエステ店事例4:Twitter広告で大学イベントへの誘導に成功Web広告を活用した店舗集客のコツ前提:代表的なWeb広告を把握するコツ1:直接来店を促す場合はクーポンやセール情報を表示するコツ2:Webサイトを経由する場合は来店への導線を設計するコツ3:Googleマイビジネスの情報を最新かつもれなく登録するWeb広告を活用した店舗集客の注意点来店コンバージョンを忘れずに計測する代理店の活用も視野に入れるまとめ

いずれも都合により、具体的なサービス名や広告文、バナーのご紹介は出来ないことをご了承ください。

事例1:クーポンをFacebook広告で配信した焼肉店

与件

商材、サービス:焼肉目的:来店促進ターゲットユーザー:焼き肉、外食が好きなユーザーKPI:クリック数最大化

実施内容

媒体:Facebook広告地域:店舗周辺半径10km以内年齢層:20歳以上ターゲティング:焼き肉、グルメ、居酒屋への興味関心有りご予算金額:10万円掲載期間:1週間

要点

Facebook広告を活用し、店舗の周辺をターゲティングしてクーポン広告を実施しました。 ユーザーがクーポンをFacebook上で保存し、実際に店舗で割引ができるという内容を広告として配信を行いました。 通常価格から半額になるという訴求だったので、クリック率も高く反応が良い広告になりました。 クリックしたユーザーが全員が来店したわけではありませんが、クリック単価を低く抑えられたため、十分にペイできる結果となりました。 またリピーターとなってくれれば、将来的に更なるリターンを期待できます。

結果

事例2:新規店舗OPENにあわせてリスティング広告でWebサイト経由で集客

与件

商材、サービス:スポーツクラブ関係目的:サイト集客ターゲットユーザー:地域の利用者層KPI:クリック数最大化

実施内容

媒体:リスティング広告(Yahoo!広告、Google広告)地域:店舗の市区町村年齢層:24~64歳の男女ターゲティング:キーワードで指定ご予算金額:20万円掲載期間:1ヶ月

要点

店舗の新規オープンに合わせてYahoo!、Googleの検索広告を実施し、店舗の商圏をターゲティングして配信しました。 いったんWebサイトに誘導し、期間限定のお得なプラン内容を紹介して、店舗やプランの内容を詳しく知ってもらった上で、来店と会員増加を図りました。 配信したキーワードは、店舗名や「スポーツクラブ おすすめ」だったり、実際にスポーツクラブやジムを探していると思われる、いわゆる顕在層向けに配信を行いました。 結果として、安価なクリック単価でWebサイトへの誘導に成功しています。

結果

事例3:Instagram広告を活用して目標CPAの23%まで抑制したエステ店

与件

商材、サービス:エステ目的:コンバージョン数の最大化ターゲットユーザー:美容、ファッションに興味関心のある方KPI:CPA¥20,000以内

実施内容

媒体:Instagram広告地域:店舗の市区町村年齢層:10-40代の女性ターゲティング:美容、ファッションに興味関心ご予算金額:130万円掲載期間:1ヶ月

要点

店舗周辺のターゲットとなる女性に対し、Instagram広告で動画広告とバナー広告を配信。 カウンセリングを促す訴求を実施しました。 タレント画像を使用した価格訴求以外に、店舗やスタッフなど店の様子が分かるクリエイティブがCV獲得に大幅に貢献し、結果としてCPA(顧客獲得単価)が38,000円→8,800円に大幅に下がりました。

結果

事例4:Twitter広告で大学イベントへの誘導に成功

与件

商材、サービス:大学目的:クリック数最大化ターゲットユーザー:13~19歳の男女

実施内容

媒体:Twitter広告地域:大学周辺、進学地域年齢層:13~19歳の男女ターゲティング:教育関連アカウントをフォローしているユーザーご予算金額:30万円掲載期間:1ヶ月

要点

こちらは少し変わり種で、Twitter広告を活用して大学のイベントに誘導した事例です。 大学の認知拡大と、イベントへの来場数増加を目的に広告を実施。 クリエイティブは、出願情報や期間、学部の特徴を伝えるバナーを配信しました。

結果

Web広告を活用した店舗集客のコツ

前章では、Web広告を活用して店舗集客に成功した事例を見てきました。 これらに共通する、Web広告を活用して店舗集客を成功するための方法やコツをご紹介します。

前提:代表的なWeb広告を把握する

大前提として、代表的なWeb広告の基本的な仕様や媒体については理解しておきましょう。 店舗集客に有効なWeb広告は、主に以下の4種類です。

リスティング広告(検索連動型広告)ディスプレイ広告SNS広告動画広告

このうち動画広告は、動画制作のハードルが高く、やや優先度は下がります。 他の広告からまずはトライし、Web広告活用の下地が出来てから取り組むと良いでしょう。

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告とは、ユーザーがGoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した際に、検索キーワードに関連して表示される広告です。 以下は「動画配信サービス」というワードで検索した際の画面ですが、赤枠で囲った部分がリスティング広告の表示部分です。

検索結果よりも上部に表示され、いままさに何かを探している人にアプローチできます。 たとえば「横浜駅 ラーメン屋」と検索した人にラーメン店がリスティング広告を出稿すれば、横浜駅でラーメン屋を探している人に広告が配信できます。 Web広告を実施する際には、まず最初に取り組むべき広告でしょう。 参考:初心者でもわかるリスティング広告とは?費用から運用のやり方まで徹底解説! <ポイント1:媒体はGoogle広告とYahoo!広告でOK> リスティング広告の媒体は、Google広告とYahoo!広告の2つを実施しておけば十分です。 両者で日本の検索のほとんどをカバー可能です。 特にスマートフォンのシェアはほぼ100%になっています。 また、実はYahoo!はGoogleの検索エンジンを使用しているため、リスティング広告も同じ仕組みで運用されています。 そのため、細かいルールの違いはありますが、ほぼ同じ内容で両方に配信することが可能になっています。 <ポイント2:リスティング広告はGoogleマップにも表示される> 近年Googleでは、エリア関連の検索ワードに対してはリスティング広告ではなくGoogleマップを表示するようになっています。 なので、リスティング広告は店舗集客には不要なのではと感じるかもしれませんが、Googleのリスティング広告はGoogleマップにも表示されます。

店舗名の下に「広告」と入っているものがリスティング広告の表示枠です。 Googleマップで検索している人は来店意欲の強い人の可能性が高いため、ここで上位に表示されると来店につながりやすくなります。 下記で設定方法などを詳しく解説しています。 参考:ローカル検索広告とは?3つのメリットと、実際に始めるための広告設定ステップ    GoogleマイビジネスとGoogle広告の連携における効果と設定方法 また、GoogleマップにGoogle広告を表示させるためには、Googleマイビジネスの設定が必要になります。 Googleマイビジネスの活用は、店舗集客においては不可欠なので、未登録の方は下記を参考に設定を進めてください。 参考:Googleマイビジネスとは?活用すべき理由から登録方法まで解説

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、Webサイトに表示される画像形式の広告です。 バナー広告とも呼ばれます。 表示される枠を買い占めて配信する純広告と、都度オークション形式で配信内容が決まる運用型広告に分かれます。 純広告は枠を買い占める方式のため費用がかかるので、店舗集客では運用型広告を活用することになります。 参考:ディスプレイ広告の始め方とリスティング広告との違いを徹底解説! <ポイント1:媒体はGoogle広告とYahoo!広告でOK> リスティング広告と同じく、媒体はまずはGoogle広告とYahoo!広告で十分でしょう。 Yahoo!のサービスサイトはもちろん、それぞれが提携したWebサイトにも配信が可能です。 この2つで、店舗集客のためには十分な表示回数を確保できます。 リスティング広告とは違い、ディスプレイ広告はGoogleとYahoo!では別のシステムなので、それぞれの仕様を理解する必要があります。 <ポイント2:ターゲティングを熟慮する> 運用型のディスプレイ広告では、広告を表示させたいユーザーの興味関心や住んでいるエリア、年齢や性別などでターゲティングが可能です。 またリターゲティング広告という、一度Webサイトに来訪したことのあるユーザーに対して配信する手法もあります。 一度Webサイトに来訪したということは興味関心があるということなので、リターゲティング広告がディスプレイ広告の中では最も効果の高い手法とされています。 しかしこと店舗集客においては、新規のユーザーを集める必要があるため、リターゲティング広告だけでは不十分です。 新規ユーザーを集めるには、エリアのターゲティングとその他のターゲティングを組み合わせるのがオススメです。 店舗から遠いユーザーに配信しても仕方がないので、エリアの設定は必須です。 それプラス、年齢や性別、興味関心のあるトピックなどのターゲティングを組み合わせて配信すると良いでしょう。 このターゲティングは媒体によって様々です。 各媒体のヘルプページなどを確認して、最適なターゲティングを見つけてください。 媒体別のターゲティング比較表

SNS広告

SNS広告は、InstagramやFacebook、LINE、TwitterなどのSNS上で配信可能な広告です。 それぞれの媒体が保有する独自のユーザーデータを用いたターゲティングが特長の広告になります。 最近はGoogleではなくTwitterでまず検索するユーザーも増えています。 SNSでしかリーチできないユーザーが増えているため、できれば実施したい手法です。 ただし、正しく実施するためには媒体ごとの特徴を把握しておく必要があります。 以下は主要のSNSの早見表です。

それぞれどんな特徴があり、どんなユーザーにアプローチできるのかは把握しておきましょう。 参考:いまさら聞けないSNSマーケティングとは?4種のSNSそれぞれの効果

動画広告

動画広告は、近年急速に活用が広まっている配信手法です。 他の手法と比較して、圧倒的に情報量が多いことが特徴です。 動画広告の媒体は非常に多いですが、代表的な媒体は以下の7つです。

YoutubeFacebookInstagramLINETwitterYahoo!TikTok

ただし、先述の通り動画制作は一定のスキルが求められます。 また、動画広告は動画の視聴中に見ることが多く、その場でのWebサイトへの遷移は多くなく、テレビと同様に認知の拡大に向いているといわれています。 店舗集客においては、リスティング広告などと比較すると効果はやや落ちる傾向にあり、その他の施策を実施してから取り掛かると良いでしょう。 参考:【初心者向け】Web動画広告の提案、制作、配信までの方法を解説します

コツ1:直接来店を促す場合はクーポンやセール情報を表示する

Web広告から直接来店を促す場合は、クーポンやセール情報などを広告に表示し、来店の動機を持ってもらうようにしましょう。 Webサイト上に十分に情報を掲載できていない場合は、できるだけ広告のなかに情報を盛り込み、来店を促す必要があります。 その際には、クーポンやセール情報を記載したバナーにしたり、広告文もそうした文言を入れ込むと良いでしょう。 例えば「このクーポンを店頭でお見せいただいた方は10%OFF!」といったクーポンのバナー広告を見たことがある方も多いのではないのでしょうか。 Facebook広告では、クーポン広告というフォーマットがあらかじめ用意されています。 これらを活用すると良いでしょう。 参考:クーポン広告について|FACEBOOK for Business

コツ2:Webサイトを経由する場合は来店への導線を設計する

広告に興味を持ってクリックしてくれたユーザーが、来店してくれるために必要な導線をWebサイト上に設計する必要があります。 来店を促す要素としては、例えば以下が挙げられます。

メニュー情報価格店内の写真・動画アクセス(ルート、マップ)セール、期間限定情報クーポン

これらの必要情報は、リンク先のページには必ず盛り込むようにしましょう。

コツ3:Googleマイビジネスの情報を最新かつもれなく登録する

Googleマップ上のリスティング広告では、クリックするとWebサイトではなくGoogleマイビジネスに登録した情報が表示されます。

上図のように、店舗名やアクセス情報はもちろんのこと、写真も大きく表示されます。 Webサイトだけではなく、Googleマイビジネスの情報もしっかり設定するようにしましょう。 参考:Googleマイビジネスとは?活用すべき理由から登録方法まで解説

Web広告を活用した店舗集客の注意点

最後に、Web広告を活用して店舗集客をする際の注意点をご説明します。

来店コンバージョンを忘れずに計測する

Web広告で店舗集客をする際には、来店計測を実施するようにしましょう。 Web広告では、広告をクリックしたユーザーが、その後特定の行動(商品購入や予約など)をしたかどうかを計測することが可能です。 この行動のことをコンバージョンといい、店舗へ来店することを来店コンバージョンといいます。 来店コンバージョンを計測するには、一定の要件が必要です。 <Google広告の場合>

Google広告で住所表示オプションが有効になっていることGoogleマイビジネスとGoogle広告アカウントを連携している連携するGoogleマイビジネスアカウントのオーナー認証が行われている広告のクリック数やインプレッション数と実店舗への来店数が十分にある

参考:来店コンバージョンとは?計測の仕組みから設定方法までを徹底解説 特に最後の、一定の実績数をクリアすることがややハードルが高くなっています。 この条件が厳しい場合は、来店してくれた方にアンケートを実施し、何経由で来店したのか(Web広告を経由したか)を集計すると良いでしょう。 広告の配信実績は確認できるので、そこから1ユーザーの来店にどれだけの費用が掛かっているのかを概算で算出が可能です。 クーポンを配布した場合は、見せてくれた回数を集計して算出するのも良いでしょう。

代理店の活用も視野に入れる

Web広告にはじめて取り掛かるのであれば、代理店の活用も視野に入れたほうが良いでしょう。 Web広告は情報のアップデートが激しく、それらを常にキャッチアップするのはなかなか難しいです。 代理店には最新情報が集まりやすいので、効果を追い求めるのであれば代理店への委託はアリだといえます。 ただし、当然費用は掛かってしまうので、広告費と運用委託費を合わせてもペイできるのかは事前に算出しておく必要はあります。 リスティング広告の運用代行については、以下でも詳しく解説しています。 参考:リスティング広告は運用代行すべき?メリットや費用相場を詳しく解説

まとめ

筆者がWeb広告を活用して店舗集客に成功した事例をご紹介し、そこから見えてきた成功のコツや注意点について解説しました。 Web広告で成功するには、大前提としてWeb広告の種類や違いを知っている必要があります。 各媒体や手法の違いを理解し、適切な集客方法を選択してください。 またどうしても自社では難しい場合は、代理店への委託も検討してみてください。 本記事が皆様の店舗集客に少しでも貢献できていれば幸いです。 Web広告を用いた店舗集客施策の全体像と実施方法

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