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今回は、最新のユーザー購買行動のパターンと実際に購買行動を把握する方法、既に取り組んでいる企業の事例をご紹介します。 自社のオンラインの購買行動、特に、購買前の比較検討行動や情報収集のポイントを知ることで、よりユーザーニーズにマッチした施策の実施が可能になった事例を多数見てきました。 読みながら、あなたのお客様の購買行動はどのパターンにあてはまるのか、を考えてみてください。そこから売上アップ、新規ユーザー獲得のためのマーケティングアプローチに活かしていただけたら幸いです。 約7,000万人のデータを活用した購買行動分析手法を確認する>> 今起こっている購買行動の変化とは? では最初に、今起こっている購買行動の変化のうち、重要な4つの点について見ていきます。 今起こっている購買行動の変化とは?1. 店頭+オンラインの行動変化2. ショールーミング3. マルチデバイス利用による購買行動の変化4. オンラインチャネルの使い分けどのようにユーザーの購買行動を 知ることができるのか?1. 実店舗での購買行動とオンライン上での行動を知るためには2. 実店舗での購買行動とオンライン上での行動を知るためには3. サイト解析ツールを使って複数デバイス間、 オンライン・オフライン間のユーザーの購買行動を可視化する4. すぐにできる「自社」「競合」の 購買プロセスを含めたユーザー行動の把握変化するユーザー行動を捉え、 自社の施策を変え、売上を上げる!アンケートで購買行動を把握する!業界最安値500円からできるセルフ型ネットリサーチ「Freeasy」(PR) 1. 店頭+オンラインの行動変化 スマートフォンやタブレットの普及により外出先で簡単に情報収集ができるようになった結果、ユーザーは実店舗とオンラインという両方のチャネルを同時に行き来するようになりました。 これまでは(1)オンラインで情報収集(2)実店舗で購入 の(1)と(2)のあいだには時間的・情報流通的な空白がありましたが、現在では同時並行で行われています。 Googleが2011年に提唱したZMOT(ジーモット;Zero Moment of Truth)という購買意思決定モデルをご存知の方も多いと思います。 店頭で購買商品を決定する瞬間がFMOT(エフモット)=First Moment of Truth と言われるのに対し、Googleは実店舗に行く前のオンライン上の情報収集時に何を購買するかの意思決定がされている=Zero Moment of Truth と定義しました。 今では、FMOTとZMOTは同時に起こっていることになります。つまり、スマホで商品について情報収集しながら、同時に店頭で実商品を手に取り、購買決定がなされています。これは、スマートフォンの利用拡大に伴う、これまでにはなかった新しいユーザー行動の一例です。 2. ショールーミング ZMOT+FMOT は、店頭でオンライン上の情報収集を行いつつ棚で実物を見て、店頭で購入する、という流れでした。 一方、ショールーミングと言われる行動では、ユーザーはまず実店舗で商品を手に取り検討をし、購入商品を決めた後で、オンライン上で同じ商品をもっとも安価に提供するネットショップを探して購入します。 昨年、大手家電量販店がこの動きに対し対抗するため、実店舗でネットでの提示価格を含めた最低価格保証を行った結果、値引き額が増大し赤字転落しています。 この事実から、特に家電量販にとってこのショールーミングがいかに大きな脅威と捉えられているかが窺えます。 情報収集~購入までのユーザー行動の変化 3. マルチデバイス利用による購買行動の変化 これまで見てきたように、スマートフォンの出現は購買行動に大きな変化をもたらしています。タブレット、会社のPCなども含めると、ひとりのユーザーの購買プロセスに、2~4つものデバイスが使われることも当たり前となりました。 また、ブラウザからのサイトアクセスに加えアプリからのアクセス、アプリ内での購買、という行動も加わってきました。 複数のデバイス+複数のタッチポイントを横断したユーザーの購買行動をいかに捉え、どこでどうアプローチするかは、非常に重要なポイントです。 4. オンラインチャネルの使い分け どのようにユーザーの購買行動を 知ることができるのか? では、ユーザーの購買行動の変化について、どのように把握できるでしょうか。その方法を見ていきましょう。 これからご紹介する方法は、「自社内に存在する複数のデータを統合・整備(または新たにデータを取得)して既存ユーザーの購買行動を可視化」「外部データを利用して、自社ユーザー、競合ユーザーの購買行動を可視化」の2つに分けることができます。 ユーザー行動把握の種類 まず、「自社内に存在するデータを統合・整備(または新たに取得)」の3つの方法について紹介いたします。 1. 実店舗での購買行動とオンライン上での行動を知るためには プライベートDMPの構築 自社の既存ユーザーの実店舗での購買行動とオンライン上での購買行動を知るためには、いわゆるプライベートDMP(Data Management Platform )を構築する方法があります。自社内にばらばらに存在している実店舗での購買行動データ、サイトから取得しているオンライン購買データ等を、DMPツールを使用して統合し、ユーザーごとに購買行動を一元化できるようにします。DMPについては昨年より非常にホットなトピックとなっているので、興味のある方は書籍などでご参照ください。 実際に弊社でも、大手情報サイト運営会社様で会員の売上アップを目的とし、データ統合、分析、施策までのお手伝いをさせていただいた事例があります。 社内に散在していた会員データ、商品情報データ、購買データ、サイトアクセスログデータ等を整備、統合し、ユーザープロファイルの生成・ユーザーの購買行動パターンの抽出を行ったことで、各ユーザーにマッチしたコンテンツ提供、アプローチが可能になり、実施前よりも会員のCV率が上昇する結果につながりました。 2. 実店舗での購買行動とオンライン上での行動を知るためには 新たなデータの取得 アプリを使った例 自社でスマホアプリを持ち、店頭でチェックイン、購買時にポイント付与などをすることで、実店舗の行動とアプリ内での行動を紐づけて一連の購買行動を把握することができます。また、アプリ内で会員IDやSNSのIDを入力させることで、さらにCRMでの情報、SNS上での興味関心、登録属性についても併せて把握することが可能です(参考:安価に最短1ヶ月でアプリ制作!運用までフルサポートの「yappli」サービス資料)。 このような取り組みをしている企業の事例として、無印良品を展開する良品計画があります。 スマホアプリMUJI passport では、ユーザーは好みの商品の登録、使用クチコミの書き込み等を行うことができ、実店舗に来店した際にはチェックイン、商品購入時にはスマホ内のバーコード読み取りで購買情報を登録します。良品計画では、このアプリを「顧客時間の最大化」のためのツールと位置づけており、ユーザーの無印良品に関わるオンライン、オフラインの垣根ないあらゆる情報を集約する場としています。 参考:ビッグデータ分析で「顧客時間」の拡大に挑む、無印良品のO2O戦略 このようなデータを蓄積していくことが、ユーザーの購買行動を可視化する元となっていくわけです。 また最近ではアプリの顧客データを最大限活用するため、詳細にアプリ市場を分析できるツールもあるので、導入するのも良いでしょう。...