動的検索広告を活用することで、運用の手間をかけずに新たなキーワードの発見や効果の改善を図ることができます。 ただし、自分ではコントロールできない要素が大きいので、使い方を誤ると効果が悪化する危険があります。 本記事では動的検索広告とはどんなものか、そのメリットやデメリット、使うべきケース、効果的な使い方、そして設定方法まで詳しく解説します。 まだ活用できてない方も、活用してはいるがあまり効果が良くない方も、こちらを参考に動的検索広告をうまく活用し、アカウントの効果アップに役立ててください。 リスティング広告で成果を出すための全手順をプロがまとめた60ページフルカラーの資料も公開しています。ぜひダウンロードして、記事と併せてご覧ください。 リスティング広告で成果を出すための手順書【無料Ebook】

動的検索広告とは

動的検索広告とは、Webサイトの情報を基に自動で広告文とリンク先ページを選定して配信してくれる機能です。

動的検索広告とは従来の検索連動型広告との違い動的検索広告のメリット新しいキーワードが発見できる抜け漏れているキーワードを網羅できる運用工数が削減できる効果が改善できる他のキャンペーンのカバーをしてくれる動的検索広告のデメリット想定外のページに誘導してしまう可能性がある掲載したくない検索語句に掲載してしまう可能性があるページフィードのメンテナンスが必要Webサイトを整備する必要がある動的検索広告を活用すべきケース商品カテゴリが豊富な場合サイト内のページ数が多い場合型番で検索される場合更なる売上拡大をしたいとき動的検索広告が活用できないケースWebサイトに不備があるSEOができていない動的検索広告で効果を出すコツ除外キーワード、除外URLを設定するスマート自動入札と組み合わせるカテゴリごとに広告グループを分ける各広告グループに3つ以上の広告を設定する広告表示オプションも設定するターゲットの設定は細かくし過ぎない動的検索広告で設定できるターゲティング方法特定のウェブページページフィード現在お使いの広告グループのランディングページカテゴリ / URLに含まれる文字列すべてのウェブページ動的検索広告の設定方法キャンペーンの設定広告グループの設定広告の設定広告表示オプション、オーディエンスの設定ウェブページ、キーワードの除外設定まとめノウハウがなくても受注できる!広告代理店向けのネット広告総合支援サービス『AG-Boost』(PR)

Google広告では動的検索広告=Dynamic Search Ads(DSA)、Yahoo!広告では動的検索連動広告=Dynamic Ads for Search(DAS)と呼ばれていますが、基本的に仕組みは同じです。本記事では動的検索広告で解説して参ります。 上図のように、クロールしてほしいページをURLやフィードで指定しておくと、システムがページをクロールして情報を収集し、そこから自動で広告を配信してくれます。 引用:動的検索連動型広告のメリットと仕組み|Yahoo!広告ヘルプ こちらでは説明文は設定が必要ですが、見出しは自動で作成されます。またリンク先ページを指定することはできません。 このように、運用工数を掛けずに自動で効果的な広告を作成してくれるのが動的検索広告です。

従来の検索連動型広告との違い

従来型の検索連動型広告と動的検索広告の違いは、一言でいえば細かくコントロールできるかどうかです。 動的検索広告はタイトルやリンク先ページを設定できないですが、その分自動で設定してくれるため運用の工数は軽減できます。 一方従来型の検索連動型広告は、細かく設定ができる分、運用の工数は掛かってしまいます。 一長一短ではあり、どちらかのみではなく、両者を併用する方が良いでしょう。

動的検索広告のメリット

動的検索広告を活用するメリットは、以下の5つが挙げられます。

新しいキーワードが発見できる抜け漏れているキーワードを網羅できる運用工数が削減できる効果が改善できる他のキャンペーンのカバーをしてくれる

新しいキーワードが発見できる

まだ活用できていない、新しいキーワードを発見できることが一番のメリットです。 Googleでは、毎日15%もの新しい検索語句が検索されているといいます。こうしたなかで、それらに日々対応していくのは、工数の観点からも難易度の観点でもなかなか難しいものです。 また、特に商品ページの多いECサイトなどでは、すべてのページを把握して適切に広告を作成し、キーワードを設定するのは難易度が高いです。 こうした背景から、動的検索広告を導入することで、新しいキーワードを発見しつつ適切な広告も同時に配信することが可能になります。 部分一致のキーワードでもキーワードの拡張は可能ですが、広告まで同時に作成してくれる点がより優れています。

抜け漏れているキーワードを網羅できる

前項と似ていますが、本来設定しておくべきキーワードが設定できていないときに、抜け漏れているキーワードを網羅することができます。 特に完全一致やフレーズ一致で、表示される検索語句を細かく設定している場合に起きがちです。 検索クエリレポートを確認し、設定漏れがあったらキーワードを追加しましょう。

運用工数が削減できる

キーワードの追加や広告の変更といった作業を軽減できるので、運用工数の削減が期待できます。 ただし、自動でやってくれるからと放置するのはよくありません。 どのような検索クエリに表示されているのか、どのような広告文が表示されているのか、どのページに誘導しているのか、などをレポートで確認する必要はあります。

効果が改善できる

上手く活用すれば広告の効果も改善できます。 動的検索広告では見出しが自動生成されますが、自分では想定していなかった見出しがよくクリックされていたりします。 また細かくリンク先ページを設定していなかったときに(すべてトップページ等)、検索クエリに合ったページにリンクしてくれることで、その後のコンバージョン率が向上します。 こうした理由から、広告の効果改善も期待できます。特にスマート自動入札と組み合わせると、より高い効果が発揮されます。

他のキャンペーンのカバーをしてくれる

あまり言及されない隠れたメリットに、他のキャンペーンのカバーをしてくれるというものがあります。 例えば、他のキャンペーンが日予算に当たって止まってしまったり、広告の審査落ちで配信ができなくなったときに、そのキャンペーンのキーワードで配信してくれます。 指名キーワードなど、出すべき検索語句に配信ができなくなってしまったときに、そこをカバーしてくれるのです。 もちろんそもそもそうしたことが起きないように運用すべきなのですが、一応の保険としても使えるのが動的検索広告です。

動的検索広告のデメリット

メリットの大きい動的検索広告ですが、下記のようなデメリット(注意点)も存在します。 ただしいずれも対策自体は可能なので、これらを理由にやめるのは考えものです。

想定外のページに誘導してしまう可能性がある掲載したくない検索語句に掲載してしまう可能性があるフィードのメンテナンスが必要Webサイトを整備する必要がある

想定外のページに誘導してしまう可能性がある

リンク先ページを選べないため、想定外のページをリンク先に設定されてしまう可能性があります。 たとえば会社概要などのコンバージョンにつながりにくいページなどです。 こうした誘導したくないページは、事前に除外設定することで対策可能です。

掲載したくない検索語句に掲載してしまう可能性がある

広告を掲載したくない検索語句に対して、広告を掲載してしまう可能性はあります。 新しいキーワードが発見できるというメリットがある分、余計なキーワードにまで広げてしまうデメリットもあります。 これに対しても、除外キーワードを設定することで対策は可能です。 開始後の検索クエリレポートの確認は必須です。

ページフィードのメンテナンスが必要

ページフィードを活用する場合、メンテナンスが必要になります。 ページフィードを活用することで、対象としてWebページや、配信する広告文、入札単価を細かく管理することが可能です。 ただし、運用工数を減らしつつGoogleのシステムを活用して効果を上げられることがメリットなので、ページフィードで細かく設定することはそれと相反します。 本当にフィードを活用してターゲット設定すべきかは要検討です。

Webサイトを整備する必要がある

動的検索広告は、Webサイトをクロールして収集した情報をもとに広告配信がなされるため、正しい情報が十分に集められるようにWebサイトを整備する必要があります。 特にメタタグの徹底など、いわゆる検索エンジン最適化(SEO)をする必要があり、Webサイトの構造次第では、先にそちらを済ましてからでないといけません。

動的検索広告を活用すべきケース

動的検索広告は機能改善により、以前よりも汎用的な機能になっていますが、特に下記のケースでは活用すべきといえます。

商品カテゴリが豊富な場合サイト内のページ数が多い場合サイズや型番で検索される場合更なる売上拡大をしたいとき

商品カテゴリが豊富な場合

商品のカテゴリが豊富なECサイトなどのケースです。 動的検索広告では、Webサイト上にあるカテゴリを読み取って、ターゲットとして設定することができます。 例えば電化製品のECサイトであれば、ゲームやカメラ、掃除機といったカテゴリが考えられます。 商品のカテゴリが豊富であれば、スムーズに動的検索広告に活かすことが可能です。

サイト内のページ数が多い場合

Webサイト内のページ数が多い場合にも有効です。 商品ごとに広告文やキーワード、リンク先ページを設定するのは、商品数が多くなればなるほど大変になっていきます。 こうしたときに、動的検索広告を活用すれば自動的に広告を最適化してくれます。 特にページ数が多い場合は有効です。 ただし、単一のランディングページであっても動的検索広告は使用可能です。 そもそも以前は100ページ以上必要でしたが、メタタグなどのSEOの対応が万全であれば、単一ページでも機能するように改善されています。 ページ数が少なくても、十分に効果は発揮できます。

型番で検索される場合

型番で検索されるサービスの場合も有効です。 商品数が多いとすべての型番をキーワード登録するのは難しいですし、キーワードの上限数に引っ掛かる可能性もあります。 またそうしたサイトでは常に商品の新規追加や削除など変動があるので、それらに常に対応するのは工数が非常に掛かります。 そうした場合に、動的検索広告は自動で対応してくれるので効果的です。

更なる売上拡大をしたいとき

リスティング広告からの売上を拡大したい場合に動的検索広告は有効です。 動的検索広告を活用すれば新たなキーワードを見つけられるので、クリックやコンバージョンを増やせるはずです。 ただしキーワードを更に拡張することになるので、CPAは高騰することが多いでしょう。 目標としているCPAは達成できているので、さらにコンバージョンを増やしていきたい方におすすめの機能です。

動的検索広告が活用できないケース

以下のケースでは動的検索広告が利用できない、または効果を発揮できないので注意しましょう。

Webサイトに不備があるSEOができていない

Webサイトに不備がある

Webサイトをクロールする関係上、Webサイトに不備があると不承認になります。 例えばリンク先ページがエラーで落ちていたり、Googleのクロールをブロックしていたり、クロスドメインリダイレクトをしている場合などです。 不承認になっていたら、下記を参考に修正して下さい。 参考:動的検索広告の問題を解決する|Google広告ヘルプ

SEOができていない

デメリットの章でもお伝えした通り、SEO(検索エンジン最適化)ができていない場合、動的検索広告は効果が発揮できません。 メタタグの徹底など、基本的なSEOを実施してから動的検索広告を導入しましょう。

動的検索広告で効果を出すコツ

動的検索広告で効果を出すコツは、以下が挙げられます。

除外キーワード、除外URLを設定するスマート自動入札と組み合わせるカテゴリごとに広告グループを分ける各広告グループに3つ以上の広告を設定する広告表示オプションも設定するターゲットの設定は細かくし過ぎない

除外キーワード、除外URLを設定する

除外キーワードや除外URLは必ず設定しましょう。 動的検索広告では、想定外のキーワードやリンク先を設定されてしまう可能性があります。 事前に想定できるものは除外しておくこと、また配信を開始したらレポートを確認して除外対応しましょう。 ターゲットの除外設定は、「動的広告ターゲット>除外動的広告ターゲット」から設定が可能です。

スマート自動入札と組み合わせる

動的検索広告はスマート自動入札を活用するとより効果が発揮されます。 入札単価は広告グループで設定が可能ですが、配信される検索クエリは様々なので、それらに一律の入札単価で入札するのは適切ではありません。 そのため、スマート自動入札を使った方が良いのです。 自動入札については、下記をご覧ください。 参考:Web広告の自動入札とは?設定方法から活用のコツまで徹底解説

カテゴリごとに広告グループを分ける

複数のカテゴリが存在する場合、カテゴリごとに広告グループを分けることをGoogleは推奨しています。 広告の説明文は自分で設定する必要があるため、カテゴリごとに広告グループを分けて、カテゴリごとに検索クエリに合った内容にすべきです。

各広告グループに3つ以上の広告を設定する

同じく各広告グループに3つ以上の広告を設定することを、Googleは推奨しています。 これは通常の広告と同様に、複数パターンの広告を設定することで、様々なニーズに最適化することができるためです。

広告表示オプションも設定する

動的検索広告でも広告表示オプションを設定可能なので、忘れずに設定しましょう。 意外と忘れがちなので注意が必要です。 広告表示オプションについては、こちらで詳しく解説しています。 参考:広告表示オプションとは?種類やメリット、成果につながる方法を解説

ターゲットの設定は細かくし過ぎない

ターゲットの設定を細かくし過ぎないほうが、動的検索広告を活用するメリットがより出てきます。 先述の通り、特定のページのみを指定したり、フィードを用いて細かく管理することは、本来の動的検索広告のメリットを活かす運用ではありません。 サイト構造によっては必要なケースはありますが、あまり細かく管理しすぎないようには意識したほうが良いでしょう。

動的検索広告で設定できるターゲティング方法

ここから実際の設定方法の解説に入りますが、その前に動的検索広告で設定可能なターゲティング方法をご紹介します。 大きく分けて5種類の方法があります。 下図の左にいくほど、コントロールしやすいがリーチできるユーザーは少なくなります(ページフィードは設定次第では広くリーチできます)

Webページがカテゴリごとに分かれていて、Googleにインデックス登録されている場合はカテゴリ指定を使いましょう。 その他は、自身の目的に合わせて選択しましょう。

特定のウェブページ

URLを個別に指定する方法です。 例えばセールページへ集客したい場合に、このページを指定すると良いでしょう。

ページフィード

ページフィードを使用すると、広告を表示するタイミングやユーザーに表示するサイトのページを指定できます。 またカスタムラベルを用いて、ターゲットを分類・整理することができます。 広告とは別に、ページフィードをアップロードする必要があります。

現在お使いの広告グループのランディングページ

広告アカウント内で配信しているリンク先ページがターゲットになります。 手っ取り早く動的検索広告を導入したい場合に適した方法です。

カテゴリ / URLに含まれる文字列

「カテゴリ」は、サイトのコンテンツに基づいて作成されたカテゴリごとに指定する方法です。 「URLに含まれる文字列」は、URLに特定の文字列が含まれる一部のページを指定できます。 Webサイトの一部を指定したい場合に使用します。

すべてのウェブページ

Webサイトのすべてのページをターゲットとした場合に使用します。 関連性の低いページも対象となるため、除外設定が必須です。 参考:動的検索広告のターゲットについて|Google広告ヘルプ

動的検索広告の設定方法

最後に、動的検索広告の設定方法を解説します。 キャンペーンは新設せずに、通常の検索広告キャンペーン内に広告グループを分けて作ることを、Googleは推奨しています。 ただし、効果が見やすい点や予算を分けられる点、管理のしやすさからキャンペーンを分けても問題はないです(と筆者は認識しています)。

キャンペーンの設定

通常の検索広告と同じく、キャンペーンタイプは検索でOKです。 キャンペーンを作成したら、「動的検索広告の設定」を行います。 「動的検索広告の設定」は、キャンペーン>設定タブからいけます。

ここでは「ドメインの設定」と「ターゲティングソースの選択」をします。 ドメインはサブドメインの指定も可能です。 ターゲティングソースは、以下に従って選択して下さい。

自分のウェブサイトの Google インデックスを使用する:ページフィードを用いない場合自分のページフィードの URL のみを使用する:Googleにインデックス登録されていないページを指定したい場合自分のウェブサイトの Google インデックスと自分のページフィードの URL を両方使用する:上記の両者ともに該当する場合

広告グループの設定

まず広告グループの種類を「動的広告」にしてください。 続いてターゲティング方法を選択します。 ターゲティングソースにページフィードのURLを使用している場合(上記の2,3番目)、「フィードのカスタムラベル」というタブが出現します。

広告の設定

続いて広告を作成します。 設定できるのは説明文1と2だけです。想定される検索語句に合わせた内容にしましょう。 またできるだけ3本以上作成しましょう。

広告表示オプション、オーディエンスの設定

通常の検索広告と同様に、広告表示オプションとオーディエンスを設定しましょう。 前者は必須ですが、後者は必要に応じて設定します。

ウェブページ、キーワードの除外設定

最後に、関連性の低いウェブページや、想定される除外すべきキーワードをあらかじめ除外しておきましょう。 先述の炉落ち、ターゲットの除外設定は、「動的広告ターゲット>除外動的広告ターゲット」から設定が可能です。 またキーワードの除外設定は、通常と同様の方法で設定可能です。 参考:動的検索広告を作成する|Google広告ヘルプ 参考:動的検索連動型広告の入稿の流れ|Yahoo!広告ヘルプ

まとめ

動的検索広告は、Webサイトの情報を基に自動で広告文とリンク先ページを選定して配信してくれる機能で、工数を掛けずに新しいキーワードを見つけることができます。 使用の際に注意すべきことはありますが、いずれも対策が可能なので、使うメリットが大きな機能です。 商品ページが多いECサイトの広告を扱っている場合や、新たなキーワードを見つけていきたい場合に、ぜひ使ってみてほしいと思っています。 本記事でご紹介した効果を出すコツを踏まえて、一度動的検索広告を導入してみてください。

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