結論から申し上げますと、集客においてチラシは今でも非常に高い効果がありますし、それを示す調査データも多くあります。 チラシをターゲット家庭に宛名なしで送れる「クロネコエリア便」 本記事では、チラシの集客効果や作成する際のポイント、予算を無駄にしないための効果的な活用のポイントや、効果計測方法について徹底的に解説します。 こちらを読めば、チラシを有効活用するための必須知識を十分取得し、自社の集客施策にチラシを組み込むことができるようになるでしょう。 チラシの来店促進効果を高める!Googleサービスとの組み合わせ方

調査データに見るチラシの集客効果

市場調査を行う株式会社マクロミルが行った、紙チラシと電子チラシの利用状況調査では、紙のチラシと電子チラシを合わせて77.2%の人がチラシを見ているという調査結果が出ています。

調査データに見るチラシの集客効果チラシで期待できる集客効果顧客の態度変容が比較的容易で売上向上につながりやすい配布コストが安いため顧客獲得単価を抑えやすいチラシを長期保存されやすく高額商材の購入検討プロセスに影響を与えやすい電子チラシで効果をあげた事例効果的なチラシの作成ポイントZの法則を活用するストーリー性をもたせるデザインを統一する写真で人柄・雰囲気を出すチラシの効果的な活用のポイント配布予定のエリア属性をリサーチするリサーチ結果をもとに媒体を選択するQRコードや持ち込み型のクーポンを記載する繰り返し同じ対象に配布して単純接触効果(ザイオンス効果)を狙う想定反響率から配布数を逆算するチラシとWebを連携して相乗効果を高めるチラシの効果の計算方法まとめ

特にスーパーでは、全体の90%以上が来店・チラシを見て購買に至っており、店舗集客において非常に重要なチャネルであることが伺えます。 新聞の購読者数が年々減少し、紙のチラシの配布できる機会が減少していますが、その分電子チラシの利用者が増え、依然としてチラシは来店・購入に大きな影響を与えています。 参考:紙のチラシと電子チラシ、影響力が強いのは?利用状況や意識を調査 | HoNote

チラシで期待できる集客効果

チラシで期待できる集客効果は主に以下があげられます。

顧客の態度変容が比較的容易で売上向上につながりやすい配布コストが安いため顧客獲得単価を抑えやすいチラシを長期保存されやすく高額商材の購入検討プロセスに影響を与えやすい

顧客の態度変容が比較的容易で売上向上につながりやすい

チラシを上手く活用できれば、顧客の態度変容(潜在顧客を顕在顧客にすること)が比較的簡単で、直接的に売り上げ向上が期待できます。 広告枠が制限される他媒体と違い、チラシなら用紙サイズや紙質を自由に選ぶことができるため、手にとってさえ貰えれば伝えたいことを一枚のチラシだけでも十分に届けることが可能です。 適切な用紙を使うことで紙質から伝わる高級感などの雰囲気をブランドイメージに無意識に結びつけることもできますし、伝えたいメッセージを用紙サイズに合わせてデザイン含め十分に記載することもできます。 また、配布するたびに繰り返し実際に手にとってチラシに触れてもらい(単純接触効果及び習慣化)、お得なクーポン等で一度でも店舗に訪れてもらうなどができれば、ターゲットのファン化も可能で、チラシを送るたびに高い集客効果も見込めるでしょう。

配布コストが安いため顧客獲得単価を抑えやすい

新聞折り込みチラシだと平均3~5円/枚で配布できるため、配布コストが安く顧客獲得単価を抑えやすいです。 また、ポスティングチラシなら自分たちで配布することもできるため、配布エリアを絞って反響状況を見ながら低予算で効率的に配布することもできます。 Web広告(安くて*CPC20円以上)などと比較しても、低単価な集客ツールと言えるでしょう。 *CPC=Cost Per Clickの略=1クリックされるたびに発生する費用

チラシを長期保存されやすく高額商材の購入検討プロセスに影響を与えやすい

情報提供を主軸としたチラシであれば、顧客が長期的に保存してくれて、高額商材の購入検討プロセスに影響を与えやすいです。 高額商材の場合、商品認知後の購入検討から実際の購買決定までに要する期間が長期に渡ります。 そのため、消費者の購入検討における豆知識など有益な情報をチラシに記載しておけば、他社商材との比較検討時のために高確率で保存してもらえるでしょう。 その結果、他社商品との比較検討の際に何度も目にしてもらえる可能性の観点で、単純接触効果(ザイオンス効果)が期待できます。 そのためには、定期的に有益情報を記載したチラシを同エリアに配布し続けることが大事になります。 また、高額商材(リフォームなど)の場合は、チラシの文面を極力売り込み臭くしないで、あくまで情報提供を主軸としたチラシにすることがポイントです。 参考:【今すぐ役立つ行動心理学】サイトの売上に繋がる手法28選! | LISKUL

電子チラシで効果をあげた事例

チラシの効果を示す事例として、効果測定が可能な電子チラシの事例をご紹介します。 大手百貨店の京急百貨店では、LINEチラシをイベント集客に活用することで、LINE公式アカウントで配信したクーポンを2,129名が使用し、367名がアカウントを新規に友だち追加した結果、イベントの売上が前年比9%向上しました。 LINEチラシの配信対象のユーザーを興味関心や生活エリア別にカスタマイズしてそれぞれ任意のタイミングで配信することでたった3日間で上記の通り高い成果を達成しています。 また、配信したチラシはオフラインで活用していたチラシをそのまま転用したことで余計な制作費も不要でコストを最小限に抑えることができたとのことです。 参考:チラシ配信でイベント売上9%増!京急百貨店の「LINEチラシ」活用法|LINE for Business

効果的なチラシの作成ポイント

チラシでの集客を成功させるために、効果的なチラシ作成のポイントは以下があげられます。

Zの法則を活用するストーリー性をもたせるデザインを統一する写真で人柄・雰囲気を出す

Zの法則を活用する

Zの法則とは、Zの字のように左上→右上→左下→右下の順番でユーザーの視線が動くというものです。 引用:チラシには「Zの法則」がある!|チラシとパンフレットの専門店 激安のデザインと印刷 テラウチ印刷【大阪】 横書きの場合、チラシを読むときの目線はZの線を辿るように左から右に無意識に動きます。 縦書きの場合は、Zをひっくり返したNのように上から下に移動します。 チラシ作成には日本語を読むときの目線の流れを意識して作成することが大切です。 人は一番最初に目にした情報を起点にして、その後の情報に対する印象を強く影響される傾向があるため(行動経済学におけるアンカリング効果や初頭効果)、全体の写真や重要な情報の配置場所は十分に考慮することが大切です。

ストーリー性をもたせる

繰り返し配布することを前提に、チラシごとに連続するストーリー(ニュース性など)をもたせるのがおすすめです。 顧客がチラシを手に取り、繰り返し目にすることで単純接触効果(ザイオンス効果)が狙えます。 またストーリー性をもたせ、続きが気になるようなコンテンツを作成することで、ザイガニック効果(未完了なものに対して続きが気になる効果)が生まれ、顧客のファン化が容易になる可能性があります。 開業エピソードなども入れて親近感を生み出すのも効果的でしょう。

デザインを統一する

繰り返し配布することを前提に、チラシのデザインを統一することも大切です。 パッと見たチラシのデザインの雰囲気が毎度異なると、同じ会社だと認識してもらえにくく、会社に対する顧客のブランド想起が困難になる可能性があります。 人は微妙な違いでも無意識に察知して異物だと判断する傾向もあるため、チラシのデザイン制作は毎回同じ担当に依頼するようにするのもおすすめです。

写真で人柄・雰囲気を出す

チラシには伝えたいイメージを的確に表現した写真を使い、人柄・雰囲気を出すことが大切です。 誠実な印象・優しそうな印象など、人物写真や施設の写真にシズル感を出してよりイメージを伝えやすくするといいでしょう。 シズル感を写真に付与するには、擬音的な文字などを入れたり、特殊効果(目立つように線を入れるなど)すると効果的です。 検索エンジンに「シズル感 チラシ」と入力し画像タブをクリックすると、シズル感の参考になる様々な写真が見れるので参考にするといいでしょう。

参考:Google画像検索

チラシの効果的な活用のポイント

チラシの効果的な活用のポイントは主に以下があげられます。

配布予定のエリア属性をリサーチするリサーチ結果をもとに媒体を選択するQRコードや持ち込み型のクーポンを記載する繰り返し同じ対象に配布して単純接触効果(ザイオンス効果)を狙う想定反響率から配布数を逆算するチラシとWebを連携して相乗効果を高める

配布予定のエリア属性をリサーチする

チラシ配布を効果的に行うには、配布対象エリアを適切にリサーチすることが大切です。 リサーチのファーストステップとしては、総務省の地域別人口統計で大まかなエリア特性を確認して仮説を立て、実際に自分の足でエリア周辺をリサーチするといいでしょう。 エリア内で見かける人の特徴をつぶさに観察していれば、どういったデモグラ層の顧客が多そうなのかなど、ある程度チラシ集客における戦略のイメージがわいてくるものです。 総務省統計局の以下のサイトでは、各種統計データを参照することができます。是非参考にしてください。 参考:統計調査・統計データを探す、調べる|総務省統計局

リサーチ結果をもとに媒体を選択する

リサーチによって配布対象エリアの顧客イメージを掴んだら、次は実際にどのチラシ媒体を使うか選定します。 リサーチで掴んだターゲット像との相性を考えて媒体を選定することが重要です。 それぞれのチラシ媒体の特徴は以下の通りになります。

新聞折り込みチラシ

若年層の新聞購読は年々減っており、高齢者層が多くなっています。また高い新聞料金を払って新聞を購読しているため、比較的世帯収入が高い世帯が狙える可能性が高いと考えられます。

ポスティングチラシ

配布エリアを限定して個別に配布できます(自分や社員・アルバイトでも配布可能)。 引用:第 13 回 メディアに関する全国世論調査 (2020年)|新聞通信調査会 そのため、家・車などの所有物などからデモグラ像をイメージして、商材サービスとの相性をもとに仮説を立て、反響状況から個別に繰り返しテストできます。

電子チラシ

紙のチラシをそのままスキャンして転用して配信可能で、スマホなどの各種アプリを使っている層に比較的簡単にアプローチできます。 電子チラシのメリットとして、以下が挙げられます。

チラシの印刷・配布コストがかからない在庫リスクがない紙チラシと異なり効果検証が可能商圏内の新規ユーザーにリーチが可能外部サイトへの誘導が可能

電子チラシについての詳細は以下をご参照ください。 参考:電子チラシ(デジタルチラシ)とは?作成方法やポイントを徹底解説 | LISKUL

QRコードや持ち込み型のクーポンを記載する

配布するチラシには、チラシごとの効果を検証するために、QRコードや持ち込み型のクーポンを記載すると良いでしょう。 例えば、切り取り型のクーポンを載せたり、問い合わせ用電話番号の横に目印を記載したり、QRコードを記載したりするといいでしょう。 紙のチラシの効果検証は難しいですが、これらを活用することでチラシをどれだけ閲覧したのか、また紙のチラシを見てどれくらい来店してくれたのかを計測することができます。

繰り返し同じ対象に配布して単純接触効果(ザイオンス効果)を狙う

同じ対象に繰り返し配布することで、単純接触効果(ザイオンス効果)により印象アップを狙いましょう。 人は繰り返し目にするものに無意識に好印象を持つ傾向があります。 そのため、一度配布して終わりにするのではなく、繰り返し同じエリアにチラシを配布するようにすると効果的です。 一度のチラシ配布で集客に結びつかなくても、長期的に繰り返し配布することで、ここぞという商品を販売するときに決定的な購買効果を発揮する可能性が十分あるでしょう。

想定反響率から配布数を逆算する

チラシの想定の反響率から配布数を逆算すると、適切な配布数を計算することができます。 チラシの平均的な反応率(購入や来店などの行動に移った割合)は0.01〜0.3%と言われています。 そのため、事前に設定している集客におけるKPIなどから必要予算を逆算してチラシ配布数を決め、自分やスタッフで配布するほうがお得なのか、業者を使うほうがお得なのかなど適切に選択するといいでしょう。

チラシとWebを連携して相乗効果を高める

チラシとWebを連携して実施することで、相乗効果を期待することができます。 例えば「チラシとGoogleマイビジネス・Google検索を併用する」という方法があります。

チラシを見て興味を持ったユーザーが、詳細を知るためにGoogleで検索をします。 その時に、Web上でも来店を促す訴求をすることで、興味関心のあるユーザーを逃さずに来店まで導くことができます。 具体的には以下の2つの方法で誘導を強化します。

方法1.リスティング広告で店舗ページに誘導する

まずリスティング広告で検索結果の上位に表示することで、クリックしたユーザーに店舗や商品の詳細な情報をお伝えできます。 万が一、競合他社がその検索キーワードに広告を出稿していた場合、ユーザーを奪われてしまう可能性があります。

方法2.Googleマイビジネスを実施して、Googleマップの上位に表示して来店を促す

来店強化のためにはGoogleマイビジネスの実施も不可欠です。 ユーザーが来店するとなると、店舗への行き方などを調べるためにGoogleマップで検索をします(あるいはGoogle検索結果からGoogleマップに遷移する)。 そうしたときにGoogleマイビジネス(Googleビジネスプロフィール)に情報を正しく登録していないと、自店舗の情報が上位表示されずに機会損失してしまう可能性があります。 たとえば営業時間やルートが正しく記載されていないと、よく分からないのでやめる、という選択を取られてしまうかもしれません。 あるいは同業種の店舗も表示されるので、そちらに行こうと思われてしまう危険性もあります。 Googleマイビジネスについては以下の記事で詳しく解説しています。 参考:Googleマイビジネスとは?活用すべき理由から登録方法まで解説 またエリア関連のキーワードで検索したユーザーに、店舗情報を表示できる広告をローカル検索広告といいます。 このローカル検索広告を実施して、Googleマップ上に広告を表示して店舗への来客を促すことも重要です。 ローカル検索広告については、以下の記事を参考にしてください。 参考:【2021年版】ローカル検索広告とは?3つのメリットと始めるための設定手順

チラシの効果の計算方法

チラシの効果の計算には反響率を用います。 反響数は実際に来店や問い合わせにつながった数で、チラシにQRコードやクーポン、目印などを記載して、問い合わせ電話や来店時などに直接お客様に確認することで計測できます。 電子チラシの場合は流入別のアクセスデータをGoogleアナリティクスなどで確認可能です。 計算式は以下になります。 前述の通り、チラシの一般的な反響率は0.01%~0.3%ほどです。 これらを下回るようであれば、チラシの内容を見直すか、配布方法を見直すか、あるいはチラシ自体を取りやめる必要があります。 また同時に効果測定が可能なWeb広告を実施して、それらと比較して相対的に反響単価を比較するのも良いでしょう。 このようにWeb広告経由でどれだけ来店に至ったのかを計測する機能を来店コンバージョンといい、Web広告には備わっています。 参考:来店コンバージョンとは?計測の仕組みから設定方法までを徹底解説

まとめ

チラシはWeb全盛の現代でも、店舗集客においては依然として効果の高い重要なチャネルです。 チラシには以下の効果が期待できます。

顧客の態度変容が比較的容易で売上向上につながりやすい配布コストが安いため顧客獲得単価を抑えやすいチラシを長期保存されやすく高額商材の購入検討プロセスに影響を与えやすい

効果的なチラシを作成するには、以下のポイントを押さえる必要があります。

Zの法則を活用するストーリー性をもたせるデザインを統一する写真で人柄・雰囲気を出す

チラシは来店時のアンケートなどを活用することで効果測定が可能です。 またチラシを単独で活用するのではなく、Web施策と一緒に連動して行うことで、更に効果を高めることができます。 この記事の内容を参考に、是非チラシを活用した集客にチャレンジしていただけると幸いです。 【e-book】折込チラシの効果を最大化するWeb広告との併用メソッド

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