主に部下の成長支援やモチベーションの向上を目的に実施します。 現代では新型コロナウィルスの影響からリモートワークを導入している企業が増えていますが、その結果上司と部下の相互コミュニケーションが希薄になりつつあります。 ウィズコロナ時代のコミュニケーション不足に付随した課題を解決するため、今1on1に注目が集まっています。 この記事では1on1とはどういうものか、期待できる効果についてまとめています。 その上で、実際に導入するうえでの手順や、効果を高めるためのテクニック、社内に定着させるためにすべきことについても解説しています。 【無料Ebook】見ながらできる 1on1実践ガイドブック(話すべきテーマから進め方まで) ※本記事はチームアップ株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。

1on1とは1on1を実施する目的部下の育成・経験学習の促進部下のモチベーションの向上上司・部下間の信頼関係の構築離職率の低下ウィズコロナ時代において、1on1は高い効果を発揮するマネジメント手法1on1の実施の流れ事前準備1on1の実施会話ログの記録1on1実施時の効果を高めるポイント話を最後まで聞き、部下が思考する時間を十分にとる肯定的な反応を見せるアクティブリスニングを取り入れるオープンクエスチョンの数を増やすティーチングをおさえ、コーチングを増やす1on1を定着させるためにすべき3つのこと人事部が現場を支援する仕組み・体制づくりを行う運用改善を行う上司のスキルアップのための研修を実施するまとめ1on1を見える化し定着させるクラウド型1on1ツール 「TeamUp」(PR)

1on1とは

1on1とは上司・部下間で行う1対1の面談・ミーティングのことです。 部下の成長支援や心身のケアを目的に実施します。 1on1でのトークテーマはプライベートに関する話題から、現在の業務や今後のキャリアに関する悩み、会社に対して抱く課題感などさまざまです。 実施頻度は週に1回、あるいは隔週・月に1回などで定期的に行います。1on1の時間は1回につき30分から1時間程度です。

1on1を実施する目的

1on1の主な目的は以下の4つです。

部下の育成・経験学習の促進部下のモチベーションの向上上司・部下間の信頼関係の構築離職率の低下

参考:1on1の導入で得られる4つの効果と効果を最大化するテクニック

部下の育成・経験学習の促進

1on1の最大の目的は「部下の育成」です。 1on1は経験を学びに変換する力を育てるのに有効な手法です。 人の成長は仕事の経験による影響が大きいですが、その経験を自分で振り返り、「課題」「改善案」などの要素をまとめて咀嚼し、学びや教訓へと昇華していく必要があります。 しかし、過去の経験を振り返り、内省するという行為には技術が必要で、自分一人で考えをめぐらせても答えを見つけるのは容易ではありません。 1on1での対話を通して上司は部下の経験を聞き、対話の中で部下の思考が整理されるような質問を行うなどして、振り返りをサポートしていきます。 実際の1on1では経験を学びに変換し、業務に活用するための具体的なアクション案まで決め、その後の変化を確認するというのが1セットです。

部下のモチベーションの向上

1on1ではコミュニケーションを通してモチベーション低下の原因を究明し、具体的なアクションや改善案を提案することで、部下のモチベーションを高めることができます。 部下のモチベーションが低下する理由はさまざまです。「現在の業務がうまくいかない」といった直接的な原因だけではなく、プライベートや将来についての悩みがモチベーションを下げている可能性もあります。 しかし、上司・部下間のコミュニケーションが希薄だと、モチベーション低下の原因はおろか、モチベーションが低下していることにも気付けません。 1on1を行いコミュニケーションの回数を意識的に増やすことは、部下の状況を正しく把握し、適切なケアを行うために必要です。

上司・部下間の信頼関係の構築

上司と部下の関係性を改善し、信頼関係を強固にするということも1on1の目的の1つです。 コミュニケーションの回数を増やすことでお互いの理解が深まり、部下側も上司に悩みを打ち明けやすくなるなどの関係性の改善が見込めます。 普段から業務に関するやりとりを行っていたとしても、本当の意味でお互いのことを理解しているとは限りません。 「どんな趣味があるのか」「実現したい目標」「将来の夢」「大事にしている価値観」などにまで踏み込んで会話することで、お互いの理解度が高まり、悩みを打ち明けやすい関係性の構築が可能になります。

離職率の低下

組織が1on1を取り入れる目的の1つに、社員の離職防止が挙げられます。 離職の原因の根本にある「上司・部下間のコミュニケーションが少ない」という課題に対し、1on1は効果的に作用します。 例えば思いもよらない「部下の急な退職」はコミュニケーション不足によるものが原因です。 1on1を通して部下との信頼関係の構築や部下のモチベーションの向上をきっかけに、部下のエンゲージメントが上がり、離職率をおさえることができます。 実際に1on1導入後4年間で離職率を40%から0%まで削減した事例もあります。 参考:TMJ、2017年から推進している1on1ミーティングで大卒新卒社員の離職率が0%に、4年間で40%減少

ウィズコロナ時代において、1on1は高い効果を発揮するマネジメント手法

1on1は新型コロナウィルスによって希薄になった上司・部下間のコミュニケーションを増やすために最適な手法の1つです。 定期的なコミュニケーションの場を設け、上司・部下の対話の数を増やしていくのに1on1が活用されています。 2019年12月から2022年2月現在まで、新型コロナウィルスによる影響は大きく、多くの企業はリモートワークを取り入れるなどの判断を余儀なくされました。 リモートワークは出社による感染をおさえるために有効な手法ですが、出社が少なくなったことで社員同士で顔を合わせる機会はそれまでよりも激減し、比例してコミュニケーションの数も減ってきています。 1on1は新型コロナウィルスによる影響からコミュニケーション不足を感じている企業はすぐにでも導入を検討すると良いでしょう。

1on1の実施の流れ

1on1は以下の流れで進めていきます。

事前準備1on1の実施会話ログの記録

参考:部下の会話を引き出す1on1ミーティングのやり方・進め方・質問例

事前準備

1on1を行うにあたり、必要な準備を怠ると効果が半減します。 まず当日までに以下を完了させます。

目的の共有日程・開催場所の調整アジェンダの用意

参考:事前準備で成否が決まる!1on1ミーティングの事前準備の必須内容

1.目的の共有

1on1を初めて実施する際は、必ず「なぜ1on1を行うのか」などの目的を共有し、部下に理解してもらいましょう。 目的が正しく伝わっていないと「面倒な仕事が増えた」程度にしか感じてもらえません。特に毎日忙しく働いている人ほど、その傾向は顕著になります。 目的を共有する際は、「部下側へのメリット」が正しく伝わるようにしましょう。

2.日程・開催場所の調整

「いつ」「どこで」実施するのかを決めていきます。 日程は上司からスケジュールをおさえるようにしましょう。 「毎週金曜の11:00~11:30」というように決まったタイミングを設定すると管理が楽です。 スケジュールが立て込んでいる場合は「中止」ではなく、「リスケ」するようにしてください。リスケは依頼する側が責任もって調整しましょう。 実施の場所は比較的自由ですが、オフラインの場合は「他の人に聞かれない場所」を選択するのが条件です。 会議室をとったり、他の社員が来ないカフェで話すのも良いです。実際に1on1を取り入れている企業の中には「散歩しながら話す」というケースもあります。

3.アジェンダを用意する

通常のミーティング通り、アジェンダを用意するのが基本です。 ただし、1on1の主役は「部下」ですので、大まかなトークテーマを部下に与えて、細かなアジェンダは部下に用意してもらうようにしましょう。 部下からのアジェンダを見て、話の展開や時間配分などを事前に調整していきます。 参考:1on1のアジェンダに含めるべき3つの切り口と制作時の3つのポイント

1on1の実施

実際に1on1を実施します。 1on1で話すトークテーマは大きく以下の5つに大別されます。

プライベート心身の健康状態キャリア・能力開発現在の業務・会社への課題感戦略・方針の伝達

プライベートや心身の健康状態についての話題は、信頼関係の構築に特に重要なテーマです。 1on1を導入したばかりの頃や、配属されてすぐの部下が相手の場合は、プライベートに関する話題を多めにして相互理解に時間をかけても良いでしょう。 参考:1on1で話すことがない状況に陥る理由と話すべきトークテーマ例

会話ログの記録

1on1の実施の際は必ず会話のログを残すようにしましょう。 ログを残すことで過去の会話で決めた内容を一目で思い出せますし、部下の成長記録や異動時の引継ぎ資料としても活用できます。 また会話のログを残しておくと、今後目指していきたいキャリアと今の業務にギャップがあった場合、すぐに人事と連携してフォローできるようになります。 参考:フォーマットを活用した1on1ミーティングの記録の残し方

1on1実施時の効果を高めるポイント

1on1の効果を高める対話時のポイントをまとめました。 1on1は効果的なマネジメント手法であることは前述した通りですが、聞く側のスキルによってその効果は大きく変わります。 「1on1を導入したけど、あまり変化を感じられない」「1on1は意味がない」と感じている方は、ここで紹介するポイントを意識して1on1を実施してください。 参考:1on1の導入で得られる4つの効果と効果を最大化するテクニック

話を最後まで聞き、部下が思考する時間を十分にとる

部下の話や思考を途中で遮らないようにしましょう。 1on1は「部下の話を聞く場」「部下の思考を助ける場」です。決して自分の考えを伝える場所ではありません。 話の腰を折るように質問をしたり自分の意見を言ったりするのではなく、必ず最後まで話を聞きましょう。 こちらからの質問に対して部下が考え込んでしまった場合、沈黙を埋めるために喋らず、部下に思考するための時間を与えるようにしてください。

肯定的な反応を見せる

1on1では部下の意見や考えに対し、「肯定的な反応を見せる」のがポイントです。 否定的な反応・発言は部下を萎縮させ、部下の率直な意見や考えを聞くのを阻害します。 1on1は信頼関係の上に成り立つマネジメント手法で、部下の心を閉ざしてしまう反応は逆効果です。

アクティブリスニングを取り入れる

「ちゃんと話を聞いている」ということをアピールするため、アクティブリスニングを取り入れましょう。 アクティブリスニングとは相手の言葉に対してうなずいたり相槌をうったり、相手の発したキーワードを繰り返したりするコミュニケーション技法です。 アクティブリスニングを行うことで部下は「話をしっかり聞いてくれている」と感じて話しやすくなり、思考を引き出しやすくなります。

オープンクエスチョンの数を増やす

1on1ではどれだけうまくオープンクエスチョンを使えるかがカギです。 質問の方法として、相手から自由な回答を引き出す「オープンクエスチョン」とYes/Noで回答できるような「クローズドクエスチョン」の2つがあります。 1on1は部下の思考を深めるために行いますが、クローズドクエスチョン一辺倒になると事実の確認ばかりに終始してしまうことになりますし、会話自体のテンポも悪くなります。 例えば部下から悩みが打ちだされたときに「悩みの改善には○○が有効だと思うけど、取り入れてみた?」という質問ではなく、「解決のために何が一番課題だと思う?」というような質問が良いでしょう。 ただし、クローズドクエスチョンはオープンクエスチョンよりも答えやすいというメリットがあるので、まだ信頼関係が構築できていないうちはクローズドクエスチョンを多く使うと良いでしょう。  

ティーチングをおさえ、コーチングを増やす

部下のマネジメントでは「コーチング」「ティーチング」といった技術がよく使われますが、1on1はコーチングの比重を高めるのが良いです。 ティーチングは「部下が知らない知識・技術を伝えること」を目的としたテクニックです。 一方コーチングは上司・部下間の双方向のコミュニケーションから、部下の思考を言語化させて、気付き・学びを与えるためのテクニックを指します。 1on1は過去の経験に対する内省を通して自己学習を深めるのが目的なので、ティーチングではなくコーチングの比重を高め、考えさせることに時間を使いましょう。

1on1を定着させるためにすべき3つのこと

1on1を社内に定着させるために、組織が実施すべき3つのことをご紹介します。 1on1は効果が可視化しづらいことから形骸化しやすく、うまく社内に定着しないということが多いです。 1on1を定着させるためには、組織は以下の3つを実践するようにしましょう。

人事部が現場を支援する仕組み・体制づくりを行う運用改善を行う上司のスキルアップのための研修を実施する

参考:1on1ミーティングが社内に定着しない5大原因とその解決策

人事部が現場を支援する仕組み・体制づくりを行う

1on1という文化が現場に定着するよう、人事が率先して支援体制を構築しましょう。 1on1は人事・経営の観点において注力すべき施策ですが、運用を現場任せにしてしまうと定着しづらいです。 まず、1on1の目的を正しく社内に浸透させるために、勉強会などを実施することが大切です。 また実際に1on1を通して判明した課題・悩みは人事制度と連動させて解決できるようにしましょ。 1on1の定着に有効な施策例として以下のようなものが挙げられます。

上司向けのコーチング研修の導入社員向けの教育・研修制度の導入希望に応じた異動・配置転換の実施労働環境の改善

運用改善を行う

1on1を導入して満足してしまうケースが多いですが、安定して実施されるようになるまで、運用改善を繰り返すことが大切です。 1on1では、以下の運用施策を行っていきます。 ツールを活用することでデータの収集・分析がしやすくなります。一部部署で試験的に導入するのではなく、全社として導入するのであれば管理コストが膨大になるので、ツールの利用が望ましいです。 1on1の運用については下記記事で詳しくまとめています。 参考:1on1ミーティングを成功に導く5つの運用・改善施策

上司のスキルアップのための研修を実施する

対上司に向けて、スキルアップ研修や勉強会の実施を行うと良いでしょう。 1on1を実施する上司のスキルによっても1on1の効果は大きく左右されます。スキルが育っていないと「何を聞けばいいかわからない」「うまく話が広がらない」などから、1on1に対してモチベーションを失ってしまう上司も少なくありません。 先に上げたようなコーチングのスキルを学ぶ機会を社内で設けることで、上司の1on1のスキルの底上げが狙えます。

まとめ

1on1は上司・部下間で行う1対1のミーティングのことを言います。 1on1の主な導入目的は「部下の育成」や「モチベーションの向上」「上司・部下の関係性の改善」「離職の防止」などです。 コミュニケーションが希薄になりつつあるウィズコロナ時代において、特に注目が集まっているマネジメント手法です。 1on1を進める際は事前準備を済ませたうえで実施します。実施の際は必ず対話のログを残すことが大切です。 1on1の効果を高めるためには上司がうまく部下の言葉を引き出すため、以下のようなことを意識しましょう。

部下の話を遮らずに最後まで聞くこと部下の言葉に対して肯定的な反応を見せることオープンクエスチョンをうまく使うコーチングの意識を持つ

1on1は効果が可視化しづらく定着しにくいという側面があるので、人事施策と連動させるなどの支援体制を構築することが大切です。 また定着するまで運用サイクルを回したり、上司側のスキルアップのための研修を実施したりすると良いでしょう。

1on1を見える化し定着させるクラウド型1on1ツール 「TeamUp」(PR)

「TeamUp」は1on1実施のサポートや見える化を通じて定着を支援するクラウド型1on1ツールです。 社内の1on1を見える化し、社員一人ひとりの状態をタイムリーに認識することによって、人事、経営者、部門長も含め会社全体で社員をフォロー・育成できます。 導入することで以下のメリットが得られます。

1on1の導入を考えているが、どのように着手していくか迷っている社内で1on1が定着しない実施する上司によって、1on1の質にバラツキがある非効率で負荷が大きい実施状況が把握できていない

1on1導入に悩んでいる方、導入したが上手く機能していない・わからないという方のために、初回研修やシステムサポートを通じて1on1の仕組みづくりを総合的に支援します。 以下のリンクからサービス資料を無料でダウンロードできるので、ぜひご覧ください。 1on1文化を定着させるクラウド型1on1ツール「TeamUp」 ※本記事はチームアップ株式会社提供によるスポンサード・コンテンツです。

1on1                                    - 441on1                                    - 10